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2009年03月05日

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    学びを科学する ら~のろじすと

   組織と個人の可能性を開くメルマガ

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啓蟄の節気に入りました。
暖かさを感じて土の中から虫が出てくるこの時期、
皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
ら~のろじすと3月第1号をお届けします。

>>>>CONTENTS<<<<

1.国際笑顔年を制定したい!

2..「最高の居場所」ゲスト小松屋の藤田牧雄さん
  3月13日(金)19:00@らーのろじーセミナールーム

3.らーのろじー主催~公開講座のご案内~
  【NEW!】研修講師塾「スキルコース」(大阪)

4.おすすめセミナー情報

5.市瀬博基「組織開発の文化論」 Vol. 12
  ~ ジャスト・ドゥ・イット ~

6.二木郷子「いつしか学習の日々」vol.44
  ~一期一会の物語~

7.編集後記


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■1.国際笑顔年を制定したい!

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昨年の5月から、ハロードリーム実行委員会の活動に参画して
きました。10月にNPOになり、今月も「笑顔のコーチング」
の公開講座を沖縄、神奈川、栃木、群馬等で開催します。「笑
顔のコーチング」のファシリテーターも全国で1000人養成す
ることを目指して、講師養成講座も開催します。(詳細後述)

こういった地道な活動も大事なのですが、「64億人の笑顔」
という巨大な目標を達成するためには、「波」を起こしていく
ことが大切だと思っています。実行委員長の小巻亜矢さんが思
いついたのが、「キャラクターズ・サミット」という構想。
1枚のポスターの中に、ミッキーマウスやキティちゃん、スヌ
ーピーやドラえもんが一同に会して、「みんななかよく」とい
うシンボルになるというものです。先進国の首脳が集まるサミ
ットももちろん重要ですが、ネコとネズミと犬が仲良くできる
のですから、同じ人間どうし民族や宗教の枠を超えて仲良くで
きるはず、というメッセージがパワフルに伝わるでしょう。

これを実現するために、どうすれば良いか、頭をひねっていた
のですが、アイディアが閃きました。国連総会で、2012年
か2013年を「国際笑顔年」と定め、笑顔の意味や価値を見
直し、世界中で笑顔の輪が広がるような活動を展開する企画で
す。笑顔のコンサート、写真展、映画コンクールやレシピー・
コンテスト、などなど、多彩な催し物が可能です。

僕自身、「国際青年年(1985年)」の事務局で働いたこと
が、その後の国際活動のきっかけになりました。なのに、不思
議なことに、ついこないだまで「国際笑顔年」という発想が浮
かびませんでした。「キャラクターズ・サミット」の絵を、こ
の「国際笑顔年」のポスターに使えば、ぴったりですね。

そして、国際年を一過性にしないため、終了後に「国際笑顔大学」
を作りたいです。各国の若者、リーダーが、2~3ヶ月合宿して
親交を深め、地球社会の未来ビジョンを一緒に創り上げていく
学習・研究機関です。そしてその隣には「スマイルハウス」を設
け、戦争や災害などで身寄りを失った子ども達を養育する施設を
運営できればと思っています。

さらに2月15日の「講師サミット」での平本あきおさんのセッ
ションで浮かんだのですが、70歳くらいの僕が国連総会会議場
の壇上にいる映像が想起されました。議場には、国連大使ではな
く、各国首脳が参加していて、「ヒーローインタビュー」など参
加型のワークショップを僕がファシリテートしているのです。国
益の対立に終止しがちな国連が、個人と個人との信頼醸成の場に
なり、未来を語りあう場になれば、とても素敵だと思います。
僕のライフワークとして、探究していきたいと思っています。
                       (本間正人)


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■2.「最高の居場所」スペシャルセッション
    ゲストは小松屋の藤田牧雄さん

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人を育て、人で勝つ経営を実践している(株)小松屋の
藤田牧雄社長をお招きしてスペシャル・トークを開催します。

小松屋さんは、酒類の卸問屋ですが、値引き一切なし。
その代わり「応援団部」(要するに営業)の社員は、注文を
とって配達するだけでなく、ビールサーバーの洗浄から、
メニューの印刷、イベントの企画・運営など、家族経営の飲み屋、
小さなバーの経営をサポートし、ついでにお酒も卸しています。

最近は、有機栽培・無添加の自然派ワインの輸入・販売のお店、
レストランも展開するなど、不景気な時代にも成長を続けています。

「人間力経営」を展開する熱血社長からのメッセージ
http://www.komatsuya-net.co.jp/honmamon/index.html

藤田社長が東京にいらっしゃるタイミングで、「最高の居場所」の
メンバーとざっくばらんに懇談してもいいよ、と快諾していただき、
急なご案内で恐縮ですが、ご都合のつく方は、ぜひご参加くさい。

◆ とき: 3月13日(金)19:00~ 21:00(受付 18:50~)
◆ ところ:らーのろじーセミナールーム
◆ ゲスト: 藤田 牧雄氏(株式会社小松屋 代表取締役)
http://www.komatsuya-net.co.jp/honmamon/index2.html

◆ 進行役:本間 正人
◆ 参加費:3,000円(当日お支払いください)
◆ 定  員:36名
◆ お申込み:
参加を希望される方は、下記フォームから登録をお願いします。  
http://my.formman.com/form/pc/9xoGa5xVw0SfehwH/


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■3. らーのろじー主催 ~公開講座のご案内~

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現在、お申込みいただけるのは、新人研修に間に合う来週の
新基本コース、ゴールデンウィークに集中開催する研修講師塾
(ポジティブ、新基本、コンテンツ)と連休明けに初めて企画
開催する「スキルコース」【NEW】(大阪開催)です。
詳細は、http://www.learnology.co.jp/open_lecture/index.html
をご覧下さい。

★ 2009年 3月13~14日(金土)【東京】(残3席)
   研修講師塾 新基本コース

*以下、GWに集中開催いたします。
連続参加により最大11万円の特別割引がございます。

★ 2009年 4月30日~5月 1日 (木・金) 【東京】
  ポジティブ組織開発ファシリテーター実践講座

★ 2009年 5月 2~3日(土日) 【東京】
  研修講師塾 新基本コース

★ 2009年 5月4~6日(月火水) 【東京】
  研修講師塾 コンテンツコース *3日間

● 講師 : 本間正人
● 時間帯: 各日とも 10:00~17:00
●  会場:東京・本郷「らーのろじー」セミナールーム

皆さまのご参加、お待ちいたしております!

~研修講師塾 新基本コースより参加者の声~
参加する前の自分の気持ちと現在の気持ちの違いに
驚いています。一口に研修講師といってもいろいろな
タイプの方がいるなと感じました。同時に「いろいろ」
があった方が良いということ、自分らしさを出すことが
大切だと実感しました。できるできないを考えるのでは
なく、“自分らしさ”を強みとして、じっくりとビジョンを
考えてみたいと思います。
                 (研修担当者・女性)


★ 2009年 5月8日~9日 (金・土) 【大阪】 【NEW】
  研修講師塾「スキルコース」

場所:エルおおさか・文化プラザ
地図:http://www.l-osaka.or.jp/pages/access.html
金額:63,000円(初回限定特別価格)

コンテンツコースでは、本間正人のコーチング研修のネタ
をスクリプトつきでご紹介していますが、その範疇にとどま
らない様々な研修スキルを実践的に磨いていただくコース
を新設します。これまでの研修講師塾「(新)基本コース」、
「コンテンツコース」の内容とは重なりません。

*内容(当日の進行により変更する場合があります)
オープニング・トーク
レクチャー&ティーチングの方法
参加者の指名の仕方
さんま方式のツボ
パネルディスカッションの方法
ディベートの仕切り方
時間配分の原則と応用技術
クロージング・トーク


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■4. おすすめセミナーのご案内

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■最高にわかりやすい「学習する組織」のワークショップ(主催:Nal)
日時:3月9日(月)19:30~21:30(19:00受付開始)
場所:TOC大崎ビルディング1号館19階(大崎駅直結徒歩2分)
参加費:3,000円(税込み)

2月7日シンポショップ(学習学協会主催)で大好評だった
「ピザ屋を呼んだら、そのまま帰すな!」の著者、岩堀禎廣さん
(薬学博士・オクトエル代表取締役http://www.okutoeru.com/)
が難解と言われてきた「学習する組織」の本質を、
あっと驚くパワーポイントで解説する 2時間のプログラムです。

お申し込み方法
1) nal-seminar@sanrio.co.jp
  件名:39 
  ご入力内容:氏名・開催当日連絡可能な電話番号

2)お申し込み後1週間以内に下記口座にお振込み下さい。
振手数料はご負担頂きますよう、お願い致します。
お振込みの際は振込人のお名前の頭に、「39」をつけて下さい。
 (例:39タニグチタロウ)
  振込先:三菱東京UFJ銀行 五反田支店(店番537)
        普通預金 0002706
       口座名義 株式会社Nal

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■平本あきお・本間正人特別セミナー(主催:株式会社Nal)
『飛翔力』 ~自分の枠の外側へ、美しく、高く、飛べ!~
日時:2009年3月24日(火)13:00~17:00(12:30受付開始)
場所:TOC大崎ビルディング1号館19階(大崎駅徒歩2分)
参加費:10,000円(税込み)
お申し込み先: http://nal64.com/contact.htm
お問い合わせ先 : nal-seminar@sanrio.co.jp

今、日本一熱いコーチといわれるピークパフォーマンス代表
平本あきおさん(HP: http://www.pk-p.com/)と本間正人の二人が
「コーチ・講師が自ら枠を外し、より広い世界で活躍するには?」
というテーマで語りあい、ワークをリードします。

◆二人からのメッセージ◆
コーチとして講師として今の活動に心の底から満足していますか?

目の前のクライアント・参加者の自信や笑顔を引き出している
ときにこそ、少し想像してみてください。
日本中に、世界中に、あなたの力を必要としている人達が
まだまだ、たくさんいることを。

そこで必要なのは、あなただけの「強み」と「ビジョン」なのです。
あなた自身の「可能性」や「社会・世界への貢献の仕方」に
ついて、明確にしていく時間も設けています。

あなたの最高のパフォーマンスが時代を切り拓く。
イメージの向こう側へ、さあ飛び立ちましょう!

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■Dialogue with Ms.Yayoi Masuda(主催:株式会社Nal)
 4月4日(土) 13:00~17:00@TOC大崎ビルディング1号館19階
                 
 前半:増田弥生さんの軌跡や視点をインタビュー形式で紹介
 後半:増田弥生さんと皆様とのダイアログ(是非、ご質問をご用意ください!)
 参加費:5000円(税込み)

増田弥生さんをお迎えして、お話を伺う時間、
皆様と増田さんとの対話の時間をお届けします!!

ありのままの自然体。
世界の中で日本人の誇りと自信を語れる経歴。
グローバルリーダーを自ら実践されてきたスキルと思い。
そして、なんといっても・・・大きな、大きなお人柄。
関わり方のすべてが、深く、大きく温かい方です!

詳細: http://nalblog.exblog.jp/10434828/
お申込: http://nal64.com/contact.htm  

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■ 本間正人のビジネス英語講座(主催:株式会社Nal)
  詳細・お申込はhttp://nalblog.exblog.jp/

3月18日(水)リスニング&TOEIC試験対策 
各回とも 19:00~21:00(18:30 受付開始)

*内容は1回完結ですので、1回ずつお申し込み頂けます。
*場所 TOC大崎ビルディング1号館19階(JR大崎駅徒歩2分)
*参加費 1回5,000円(税込)

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■笑顔のコーチング(主催:NPOハロードリーム実行委員会)

「64億人の笑顔」の実現を目指すハロードリーム実行
委員会では、北海道から沖縄まで全国各地で、無料公開
講座を開催します。各回とも本間が講師をつとめます。
子育て中の親御さんはもちろん、誰にでもすぐに使え、
役立つコミュニケーションのヒント満載の楽しい2時間。
直近の開催予定は以下の通りです。

3月 7日(土)10:00~12:00 那覇・フェストーネ
3月15日(日)13:00~16:00 鶴見大学会館
(佐藤歯科医院劇場 佐藤信二先生の講演もあり3時間
スペシャル 佐藤先生のブログ http://blog.goo.ne.jp/goo1118_1973/)
3月26日(木)14:00~16:00 宇都宮・パルティ
3月27日(金)10:00~12:00 高崎市・高崎市労使会館
3月27日(金)14:00~16:00 太田市・イオンモール太田
4月11日(土)10:00~12:00 水戸市・茨城県総合福祉会館

詳細・お申込みは http://hello-dream.com/smilingface/

* ご自分の地域でも、ぜひ開催したいという方は、
info@learnology.co.jp 宛にご連絡下さい。

■「笑顔のコーチング・ファシリテーター養成講座」大阪開催
4月15日(水)10:00~17:00@大阪・ドーンセンター
地図: http://www.dawncenter.or.jp/shisetsu/map.html
詳細: http://www.hello-dream.com/schedule/page-124.html

全国で実施している「笑顔のコーチング」のプログラムを、
参加者の前に立って実施するファシリテーターを養成します。
皆様に、それそれの地域で、学校やPTA、イベント等において、
「笑顔のコーチング講座」を実施していただき、ハロードリームの
主旨と笑顔の輪を広める担い手になっていただきたいと考えています。
笑顔の一番真ん中にいられるのが、実はファシリテーターの立場です。
全国に笑顔を広げていく仲間を大募集です!(登録料1万円)

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■ マインドマップ基礎講座【3×3 スリー・バイ・スリーセミナー】
3月15日(日)10:00-18:00@コープイン京都(中京区)
講師: ブザン公認マインドマップインストラクター
  (株)ラーニングプロセス 代表取締役 矢吹博和
参加費:36,750円(税込)*DVDプレゼントの特典有り 

申し込み&問い合わせ先  kon.katsumi@gmail.com(勝見九重) 
http://d.hatena.ne.jp/three-by-three/about

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■第二回ソリューションフォーカス活用事例共有大会

6月27日(土)-28日(日)2日間@東京・秋葉原UDXカンファレンス
参加費:32,000円

解決志向で組織の活力を引き出している青木安輝さんが
今年もすごいイベントを企画しています。(早期申込割引有)

詳細 http://www.j-sol.org/two.html
お申込 http://www.solutionfocus.jp/jsol2/jsol2regi.html


■プレセミナー:「変化のための新しい“文法”」(1日)
  ~大企業でのSF活用の成功事例~
講師: キルステン・ディロルフ(独)
日程: 6月26日(金)9:30~17:30
会場: 東京・秋葉原UDXカンファレンス
詳細: http://www.solutionfocus.jp/jsol2/workshop01.html

■ポストセミナー:「成果が長続きするSFコーチング」(2日間)
 ~スイスからSFコーチングの第一人者初来日~
講師: ピーター・ザーボ(スイス)
日程: 東京 6月29日(月)~30日(火)
      京都 7月 4日(土)~ 5日(日)
会場: 東京 秋葉原UDXカンファレンス
     京都 京都テルサ
詳細: http://www.solutionfocus.jp/jsol2/workshop02.html
メール問い合わせ先:info@solutionfocus.jp


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■5.市瀬博基「組織開発の文化論」 Vol. 12
   ~ ジャスト・ドゥ・イット ~

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昨日、「希望学」プロジェクトの成果報告会を聞きにいってきました。

希望学は、東大で労働経済を研究する玄田有史さんが4年前に
立ち上げたプロジェクト。これまでニートやフリーター、若年労働者が
抱える「仕事の中の曖昧な不安」といった問題に取り組んできた
玄田さんが、不安の対極にある希望を個人の心の問題ではなく
社会の問題、特に地域の問題として学際的にアプローチしていこう
というものです。

ここで聞いた面白い話。

福井県知事との食事会で政治言葉が話題になって、知事が言うには
「立ち上げ」「連携して」「前向きに」「取り組む」の4大キーワードを
使えば政治的には「それらしい」文章になるけど、具体的に何が
どうなんだかサッパリ分からない。

だいたい「取り組む」って何だ?たとえば英語にはこれに相当する
言葉はあるのか?

てな話で盛り上がり、傍らで「福井の食べ物はうまいなあ」とバクバク
食っていたプロジェクトメンバーのアメリカ人研究者に、「取り組むって
英語で言うと何?」と尋ねたところ、こんな答えが返ってきたそうです。

「Do (やる)」

霧が晴れたみたいに意味がクリアになりますよね。

で、このプロジェクトが定義する「希望」とは、「具体的な何かが
実現することを願って行動すること(Hope is a wish for something
to come true by action)」。意味がクリアなだけでなく、希望を
ボンヤリした心のありようではなく、行動としてとらえている点が新鮮です。

希望が社会の前提ではなくなった今、社会が希望を持つためには
具体的な戦略が必要で、たとえば地域再生の3つのポイントは
(1)まず地域のアイデンティティを明確化し、(2)その上に立った
将来像を共有し、(3)これを広げるネットワークを構築すること。

これらすべての土台になるのが「対話」という行動。

と、そこまで聞いて「これ、どこかで聞いたことがあるぞ」と思って
家に帰ってから「AI: 『最高の瞬間』を引きだす組織開発」を
引っぱり出してみると、そこにはこんなことが書かれていました。

「組織メンバーや利害関係者の間で」「一対一の対話」を行う中で、
「仕事のやりがいを感じる瞬間や理想の状態」について「参加者がどう
答えるのか。そこではどんなストーリーが語り合われることになるのか。
こうしたことを組織全体で共有することにより、現在の組織が持つ
潜在力、そして組織の未来像に関して、新しく力強いイメージを抱く
ことが可能になる」

希望学プロジェクトでやっていることって、ポジティブ組織開発「っぽい」
とは思っていたのですが、ここまで「同じ」であることにビックリです。


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■6.二木郷子「いつしか学習の日々」vol.44
    ~一期一会の物語~

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前回、私の中だけで使われていた言語「岩のり」の汎用化を試みて
あえなく散った話をしたが、ほかにもまだ「マイ言語」は存在した。
その代表格とも言えるのが「だいどうじ」である。

【だい・どう・じ】(名)
 世間体や虚栄のため、内実を隠して表層だけ高級に見せかけよう
 とする、なまじの経済的貧困より貧乏臭いメンタリティのこと。
 ≪用例≫「そのへんのスーパーで買った野菜を『キノクニヤ』の
      袋に詰め替える主婦がいるらしい。は~、だいどうじ」

なぜこれが「だいどうじ」なのか。
その理由は、私が中学生のときに受けた模擬試験にさかのぼる。
国語の長文問題だった。主人公は「信輔」なる少年だった。

「信輔の家庭は明日の糧に困るほど貧しくはなかったが、豊かとも
言えなかった。母親は安い菓子を「風月堂」の箱に詰め、届け物の
体裁を整えた。彼はそのことに実際の貧困以上の恥を覚えた」

うろ覚えであるが大体このような内容で、問題文の文末には、
「『大導寺信輔の半生』より」と出典が記されていた。
これが「だいどうじ」の始まりとなったのである。

さて国語の長文問題とは、意外と後を引くものである。
試験後も信輔の「その後」が気になった。が、知るすべがない。
先生に「『大導寺信輔の半生』って小説を探してるんですが」と
ストレートに聞くには、私はシャイすぎた。
ただ、この少年の人生を漠然と想像することしかできなかった。

だが数年後、まったく偶然に、探し物は見つかった。
何気なく手に取った芥川の短編集の中に『大導寺―』があったのだ。
しかしその中に、大導寺信輔の「その後」が存在したとは言えない。
その小説は未完だったのだ。

私はそのことを前から知っていたような気がした。
少年の煩悶を鮮やかに切り取っておきながら、ブツリと切れた問題文。
それが私に与えた「渇き」もまた、あまりに鮮やかだったからだ。

『大導寺―』ほどではないにせよ、模試の問題文はいつも私に
渇きを与えた。だが私はそれがさほど嫌いではなかった。
続きを決して読めない、一期一会の物語。
それはいつも一抹の喪失感を伴う、想像の菓子箱であった。


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■7.編集後記 

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梅が満開を向かえ、桜のつぼみもほころび始める春。
2009年も4分の1が過ぎようというこの時期に、
たくさんのセミナーを企画して、皆さまをお待ちしております。
もしよろしければ、足をお運びくださいませ!
                             (富田 愛里)  

 ~  今回も「ら~のろじすと」をお読みくださり        
     本当にありがとうございました。    ~ 

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